A wonderful trip in USA. #1

わたしの見たアメリカ。

Contributed by Kana Mizoguchi

Trip / apr.20.2018

私は意外とアメリカ好き。


羽田発ロサンゼルス行き。
はじめての海外一人旅は、突然訪れた。
現地のフォトグラファーとロサンゼルスに住む女の子たちの
ライフスタイルを取材することになったからだ。

旅慣れない私は、飛行機に乗るのもひと苦労……。
動揺は隠せなかった。
キョロキョロと周囲を見回す挙動不審な私のとなりに座ったのは、スラッとした女の子だった。
「ひとりですか?」
日本人だ! 私は安心して、やっと笑えた。



anna magazineに出会うまで、アメリカは行ったこともないし、行こうとしたこともなかったけれど、実は私だけのアメリカのイメージを密かに持っていた。
青春時代に『トゥルーロマンス』で観たモーテル。
ビデオテープに録画していた『ビバリーヒルズ高校白書』に出てくるビーチハウス。
自分には遠い世界で現実感はなかったけれど、全部大好きだった。
それに、私の父親は大きなアメリカ製のスピーカーを大事に持っていて、
うちではいつもそのスピーカーで音楽を聞いていた。
映画好きの両親の影響で、アメリカ映画もいつも見ていた。
意識はしていなかったけど、自分でも気づかずにアメリカを感じてはいたのだ。

大人になってanna magazineに出会って、
カラフルな写真を見ながら自然と“かわいい!”と声出して、
テンションが上がる自分がいた。そしていつからか、
私もアメリカに行きたいと密かに思うようになっていたのだ。

アメリカを身近に感じるようになったきっかけは他にもある。
フォトグラファー小尾淳介氏の写真集『Outside California』に、編集担当として関わったことだ。ひとつひとつの写真に映った場所や撮影した年代を小尾さんにインタビューしながら、まったく聞いたこともなかった地名を調べて、いちいち地図を開いてはメモを取る……。

その本が完成する頃には、カリフォルニアを何回も旅したような気分になっていた。小尾淳介氏と写真集を制作した過程は、私にとってそれくらいとても濃密で特別な時間だったのだ。そして私は、まだ見ぬアメリカという国を好きになった。



「anna magazineで紹介している場所と、小尾さんの撮ってきたアメリカだけを見てこよう!」。それが初めてアメリカに行く私の小さな決心だった。

そんな風にして、はじめてのアメリカの旅がはじまった。
名前だけは聞いたことがあった “LAX”とやらに到着。
不安だった入国審査も得意の笑顔で乗り切った。
飛行機でとなりに座った彼女が、親切にUBERの使い方を教えてくれた。

なんてラッキーなんだ!

最初の目的地はコリアンタウンのLINE HOTEL。
さしあたっての心配ごとは、チェックインだった。

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