A wonderful trip in USA.♯2

「はじめまして」は体力を使う。

Contributed by Kana Mizoguchi

Trip / may.26.2018

アメリカではじめてのチェックインは、ボーイが笑顔でお出迎え。
“ハロー!”
ドキドキしながら近づいて、
「チェッキン」と言ってみる。前の人をお手本に。
通じたらしい。いろいろと言われている気がするが、よく分からないので
「オールオッケイ。」と笑って返す。

一刻も早く部屋の鍵が欲しかった。
イミグレーションで時間を費やしたせいで、もうクタクタだった。
予定よりも2時間遅れ部屋に入って一息つきたかったのだ。
エレベーターで部屋に向かいながら、おしゃれでモダンなホテルの内装に
少しテンションが上がる。今日はひとりでこんなところに泊まるのか・・・。







部屋の大きな窓のカーテンを全開にすると、通りから丸見えだ。
カーテンを上げたり下げたり、開け方をひとしきり試したり、すき間から外を覗いてみたり。
「あー、アメリカに着いたんだ!」とひとり噛み締めて、すぐにベッドに横になる。
ほんの一瞬だけ。

数分後には、コーディネーターと食事をしながら打ち合わせ。
彼女とも初めましてだ。
何から何まで「初めて物語」では正直体がもたないなと思いながらも、
日本語で話せる喜びを感じながら、明日からの撮影を想像して興奮した。
土曜の夜だからか、LAの街は賑やかだ。
夜じゅう、浮かれた感じの音楽が響き渡っていた。

今回の出張のために新調したカメラ。これで初めてのアメリカをたくさん記録しよう。



1日目。
天気はいい感じだった。
アメリカに来たら必ずしようと決めていたことがある。
それは、旅先でランニングすることだ。けれど、初めての街で緊張して
なかなか最初の一歩が踏み出せない。
走るって行為は世界中一緒だと言い聞かせて、「えいっ」と部屋を飛び出した。
ちょっとだけ、ホテルのまわりを走ってみよう。

一人旅は自分をぐんぐんと成長させてくれると実感。
だって今、自分が少しだけ誇らしげだ。

そんなことを考えていたら走るスピードが自然とあがった。



遠くにHOLLYWOODサインが見えた。
もっともっと近づきたくて、そのサインを目指してどんどん走る。
「ちょっと待てよ。どこまで来たんだっけ・・・。」
急に変わった辺りの景色に不安を覚え、足早にホテルを目指した。

ホテルって不思議だ。
それまではただの「建物」だったのに、一泊でもしたら、そこが安心できる家みたいな存在になる。
昨日のチェックインのドキドキも忘れて、こなれた感じでボーイたちに
「ハーイ!」と挨拶をしてみる。
「セレブきぶんだね」ひとりで笑った。

うん、なかなかいいスタートだ。

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